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平成30年度「第1回 RIC講演会」

講演
「オランダの治水分野における気候変動適応の取組」
講師
Durk Riedstra氏 (オランダ公共事業局 はん濫リスク管理シニアアドバイザー)
講演
「オランダにおける流出計算、はん濫計算の概要」
講師
Mark Hegnauer氏 (オランダ独立研究機関デルタレス 水文部)
講演
「オランダFlorisプロジェクトにおけるリスク評価の概要」
講師
Bob Maaskant氏 (HKVコンサルタント リスク・災害管理部 シニアコンサルタント)
講演
「オランダにおけるリスクの示し方」 
講師
Bas Kolen氏 (HKVコンサルタント 科学研究部長)
講演
「北海道地方における気候変動予測」
講師
山田 朋人氏 (北海道大学大学院工学研究院 准教授)
講演
「近年の豪雨災害を踏まえた対応」
講師
岡部 博一氏 (北海道開発局建設部河川計画課 河川調整推進官)

講演概要

 北海道では、平成28年8月の大雨災害を契機として、北海道開発局と北海道が連携し、気候変動による将来の影響を科学的に予測した上での治水対策を目指した検討が進められています。一方、オランダでは1990年代の洪水災害を契機として気候変動予測・影響検討に取り組み、将来の洪水リスク増大を見据えた適応策を展開し、世界に先んじて社会実装が進められています。
 本セミナーは、気候変動適応策に関する最新の知見を共有することで、今後の気候変動による洪水リスクの増大への対応について、より具体的に考える契機となることを目的に開催しました。
 Durk Riedstra氏には、気候変動を考慮した治水対策のためのガイドラインであるデルタプログラム、気候変動の要素を含めた新しいはん濫防御基準の実装について紹介がありました。
 Mark Hegnauer氏には、ライン川の水文的特徴、確率的ウェザージェネレータ・流出計算モデル・はん濫計算モデルの一連のパッケージであるGRADE及び気候変動がライン川に及ぼす影響評価について紹介がありました。
 Bob Maaskant氏には、オランダ全土を対象として行われた定量的リスク評価プロジェクトFloris(VNK2)について紹介がありました。
 Bas Kolen氏には、はん濫リスク情報提供の取り組み、避難に関するリスクベースの意思決定について紹介がありました。
 山田 朋人氏には、力学的ダウンスケーリングによる将来降雨量の不確実性の評価、気候変動が計画規模降雨や洪水リスクに及ぼす影響について紹介がありました。
 岡部 博一氏には、平成28年洪水を踏まえた北海道における取り組み、現在国土交通本省で検討が進められている気候変動の影響を考慮した適応策などの取り組みについて紹介がありました。
 質疑応答では、オランダの講師に対して、リスクベースに対する優先順位付け、堤防の決壊確率評価に用いるデータベース、国際河川ライン川のドイツとの調整、子供たちへの防災教育などについて質問があり、これまでの取り組みを基に、ご説明いただきました。

開催日
平成30年11月29日(木) 13:30~17:30
会  場
ポールスター札幌 2F ポールスターホール
聴講者数
167名