講演概要
平成23年9月、台風12号による「紀伊半島豪雨」で特に奈良県十津川村を中心に数多くの山地斜面の深層崩壊が発生し、17箇所にも及ぶ天然ダムが形成される等甚大な土砂災害が発生しました。北海道大学特任教授の南哲行氏には、当時国土交通省・砂防部長として、現地の被災状況の把握、被害の発生と拡大の防止及び被災地の早期復旧と災害応急対策に対する技術的支援の陣頭指揮にあたった経験をもとに、「日本の土砂災害と国土保全」と題してご講演を頂きました。
次に、十津川村において、村長として住民の避難対応等の安全対策や村の復旧・復興にあたられた更谷慈禧氏に「大規模土砂災害を受けて」と題してご講演を頂きました。
会場との質疑応答では、現在の深層崩壊の予測技術、総合土砂管理、復興に向けた新しい村づくり等に関する質問が寄せられ、関連技術開発の現状や復旧・復興に向けた地域づくりへの取組が紹介されました。