講演要旨
洪水は日本やアジア・モンスーン地帯特有の現象と思われていますが、今から約100年前の1910年(明治43年)のパリでのセーヌ川の大氾濫、東京での利根川・荒川の大氾濫の概要を紹介し、その後にセーヌ川と利根川・荒川で採られた治水対策の類似点・相違点の比較と、治水百年を迎えた石狩川は、1904年(明治37年)洪水の流量を基にした計画により1910年(明治43年)から治水対策に着手しました。この治水計画の背景と、北海道庁技師岡崎文吉が学んだ欧米河川改修と石狩川治水との関わりが紹介されま した。
- 開催日
- 平成23年5月27日(金)14:00~17:00
- 会 場
- ニューオータニイン札幌 2階 鶴の間
- 聴講者数
- 約200名
- 基調講演1
- 講演者:甲村謙友氏/前国土交通省技監
演 題:日仏比較治水史論 - 基調講演2
- 講演者:鈴木英一氏/北海道大学大学院特任教授
・NPO法人環境技術研究センター理事長
演 題:石狩川の治水の始まりと欧州河川改修
- パネルディスカッション
- テーマ:日仏 北海道の治水百年
パネラー:甲村謙友氏・鈴木英一氏
*会場から、日仏の治水への関心度の特徴、石狩川治水計画と欧米河川改修との類似点や石狩川治水計画の遷移、北海道における治水事業へのアドバイス、国際河川の管理の実態などについて質問が出されました。