緩和曲線を挿入した河道湾曲部の流れと
河床形状に関する研究（その２）

河道の維持・管理上，河道湾曲部における局所洗掘位置および洗掘深を予測することは重要である．本研究では，そのための基礎的研究として，湾曲角を180度に固定し，湾曲部平面形状が単曲線のみのケース，緩和曲線(クロソイド)を挿入した２ケースの計３ケースに対する砂州が発生しない条件下での湾曲部流れ特性および河床形状特性を解析的・実験的に検討した．
その結果，固定床上流れの３次元数値解析から求まる２次流強度の最大になる位置が，移動床実験における湾曲部局所最大洗掘位置に一致すること，また，最大洗掘深は，単曲線と比較するとクロソイドを挿入することによって大きくなるが，洗掘は湾曲部全長に対し狭い範囲で発生し，湾曲部終点およびその下流側の洗掘深は単曲線より小さくなることを明らかにした．

<<Key Words:湾曲，２次流，河床変動，洗掘深，緩和曲線>>